石松園の高野です。

６月１６日は「父の日」です。毎年思うのですが、「母の日」に新茶を贈りたいというお客様はとても多いです。
「父の日」というお客様は少ないです。ですが、実はお父さんにプレゼントするのにピッタリな「お茶」はたくさんあります。
というわけで今日は「父の日に喜ばれるお茶」について書きたいと思います。

私が厳選してセレクトしたお茶は３つです。そしてこの３つはある飲み物と混ぜるとその力を発揮する３つです。
　新茶の荒茶　　　　　（テーマは飾らない強さ）
　新茶の粉茶　　　　　（テーマはおとこらしさ）
　新茶の烏龍茶　　　　（テーマはやさしい癒し）

ひとつ目の「新茶の荒茶」。

お茶屋で販売している「お茶」は、くきを取り除いたり、粉を取り除いたり、フワフワしたケバを取り除いたりという「仕上げ工程」を踏んだ茶葉です。

茶農家は茶の樹から茶葉を摘採し、蒸して発酵を止め、もんで茶葉中の水分を取り除き、乾燥させて「荒茶」という状態までにします。
茶の問屋や専門店はこの「荒茶」を仕入れて、それを「仕上げ」して店に出したり、茶の小売店に卸したりします。これが茶の流通です。

ですからこの「荒茶」というお茶が消費者に出回ることはほぼ皆無だと思います。
ですが、実はこの「荒茶」はとてもおいしいのです。
茶農家の皆さんはこの「荒茶」を飲んでいます。お茶本来の「香り」「旨み」「甘み」「渋み」が勢ぞろいな魅力溢れるお茶です。

石松園ではこれを今年度より年間商品として置きたいとも考えています。
ただ、ひとつだけ心配が在るとすれば茶葉の変質です。
現在は真空状態にしたり、窒素を充填したり、冷蔵庫で保管したりという万全の状態で保存をしているのですが、それでも今現在の状態と夏を越した状態では違いが生じるのも事実です。

ですから逆に言えば、この「父の日」の時点の「荒茶」は一番茶のみでつくった最高においしい「荒茶」ということが出来るのです。

二つ目の「新茶の粉茶」。

ここでいう粉茶とは「粉末」でお湯に溶けるタイプではなく、急須で淹れるタイプの茶葉です。
お寿司屋さんやうなぎ屋さんで出るお茶というイメージですが、実際に石松園でもそういったお客様に発送することが多いお茶です。
それはこのお茶の特性によるものです。キリっとした渋みを持ち、色も味も濃いです。この茶を飲むと魚料理の生臭さなどを瞬時に消して口の中をサッパリとさせてくれます。
またカテキンという成分がしっかりと溶けだすため、食中毒の予防にも効果があるという理由で料理屋さんが使ってくださるのだとも思います。
まさに男っぽいお茶です。「おとこは黙って粉茶を飲む。」という。

三つ目の「新茶の烏龍茶」。

これは静岡県藤枝市の山奥でお茶をつくる麓さんの茶葉です。
昨年の「世界緑茶コンテスト」で最高金賞を頂いた茶葉のひとつです。甘くてやさしい黄金色の香り高いお茶です。
まさに全てを包み込むやさしさに溢れたお茶です。

昨年、石松園の店で起きた話。
お茶の資材（袋とか箱とか）の営業マンの彼は毎月１回店に顔を出してくれます。
彼と言っても定年間近の先輩です。来ると必ず「売れないなー。会社ヤだなー。」というのが口癖です。
その日はいろいろなお茶屋さんを回ったのに１個も注文がもらえなかったそうで、疲れ果てて入ってきました。
ちょうどその２・３日前に麓さんがこの「烏龍茶」を持ってきて下さっていたので、「じゃあ一服しましょう。」とこの茶を淹れました。
すると「うまいな。これ何？」と言うので、「藤枝市で夜の月の下で（この時間の湿度が絶妙だそうです）つくる「かぐや姫」という烏龍茶ですよ。」と言うと、入って来た時と表情が変わって「ありがとう。」と言って元気になって帰って行きました。
定年退職された今も「かぐや姫いる？」と言ってご来店くださいます。

以上が私の提案する「父の日のお茶」です。
それぞれにそれぞれの個性があるので、伝えたい気持ちに合わせて選ばれるといいと思います。
また、最初に記したある飲み物とは「焼酎」です。私はこの静岡県に来て最も驚いたことの一つが「静岡割り（お茶割り）」という焼酎をお茶で割る飲み方です。これは素晴らしいと思います。おいしいし身体にもいい。

上記に提案させていただいた「お茶」はどれもこの「焼酎」との相性が抜群であると自信を持っておすすめいたします。
それは実際に私が毎晩いろいろと研究して厳選したものだからです。

また、パッケージも大切です。
私は「中身」と同じように「外見」も大切だと思います。それはひとつの表現だと思うのです。
どちらも気を抜けないと思っています。今回は「男っぽいイメージ」と「伝えること」をコンセプトにご用意いたしました。

特に世界に一つしかないオリジナルなメッセージ缶は１個から自由につくることが出来ます。
そしてこれ以外にもまだまだ考えていきたいと思います。

お楽しみに。

父の日のプレゼントにお茶をお考えの方は高野までお気軽にご相談下さい。
通信販売でもお受けしておりますし、ご予算に応じて父の日のギフトをご提案することが可能です。
0120-29-6123