お茶コラム

「おいべっさん」の前日に。気持ちを込めて、「茶」を発送させていただきました。

2016年11月18日 17:25

石松園の高野です。

明日19日、ここ焼津市では毎年恒例の「えびす講」というお祭りが行われます。
これは神無月(旧暦10月)に出雲におもむかない「留守神」とされた「えびす神」をまつり、
1年の無事を感謝し、「五穀豊穣」や「大漁」、「商売繁盛」などを祈願するというお祭りです。
地域によっては旧暦の10月20日であったり秋と春(1月20日)の2回開催したりと様々だそうですが、
ここ焼津では毎年11月19日と決まっています。
この日には駅前の商店街にはたくさんの出店が立ち並び、
その中にはたくさんの縁起物を飾った福笹や熊手が販売されます。
子供たちは今頃、そんな街のにぎやかさを前にワクワクしていることでしょう。
そんな今日、県月の「茶の定期便」を発送させていただきました。
以下、今月のおしながきです。

お茶の定期便(11月)

いつもありがとうございます。
日増しに寒さを感じる今日この頃、皆様お変わりございませんか。
ここ数日の間に、急に冷気日ごとに加わるように感じます。 お身体ご自愛ください。
今月も、今 味わっていただきたい茶をお届けしたいと思います。

今月のテーマは、「KING of TEA」です。

(1) 茶匠 尾村 甫 作 「玉露」

コラム写真2

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「玉露の大家」尾村氏の茶です。
その名は海外にも「玉露の尾村」として知れ渡り、海外から視察団がみえたり、
また海外に指導に出向くこともある茶の世界の名人です。
その人柄から表に出たがらないのですが、日本の茶業における「歴史」と「伝統」を知り尽くし、
それを継承しつつも「新しい茶業」をつくるという茶業界におけるプロフェッショナルの一人です。

この玉露の栽培方法は、茶の新芽が出てから覆いをかぶせて日光から遮断します。
このことにより「茶葉」は旨みや甘みをその体内により多く蓄積させることができるのです。

近年では、寒冷紗(かんれいしゃ。化学繊維でできた布地。)をかけることにより遮光するつくり方が多いのですが、
尾村さんは大変な思いをしても、わらを編んでつくった「こも」にこだわり栽培しています。
尾村さん曰く、「お茶も人間と同じ。
自然のもの「こも」と化学繊維でできた「寒冷紗」では、急激な温度変化に対して違いがある。
寒冷紗では中の温度が急激に熱くなったり冷え過ぎたりということがあるが、
自然の「こも」はいい感じを保ってくれる。そしてなぜだかやわらかみの在る茶ができる。」と。
そのこだわりこそが本物の証です。

お茶の入れ方ですが、湯の温度はぬるめ(30℃~40℃)で、
少な目(一人分おちょこ一杯程度)、お湯を入れてから1分半~2分間じっくりと浸出させます。
三煎までは十分に飲むことができ、
また淹れた後の茶殻はお皿にあけて、ポン酢をかけてお召し上がりください。
独特な食感と味わいをお愉しみいただけるかと思います。

そしてこの尾村さんは、私の「茶」の師匠です。
10年前、右も左もわからずこの世界に飛び込んできた私に、
「茶」ということを、教えてくださいました。
今現在もなお、茶のことはもちろん、それ以外のことについても、教わることばかりです。

(2) 蔵出し 「森の改良 手もみ茶」

森

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石松園のようなお茶屋(製茶問屋)では、春に仕入れたお茶(新茶、一番茶)をお茶専用の冷蔵庫で、
原料(荒茶)の状態で、保管しています。
そして状況に応じて、その都度必要な茶をその保管している中から選択して、
仕上げ加工して、袋詰めをして、販売しています。

今回のテーマに合わせて、どの「茶」を選択するか吟味して選抜・製造させていただいたのがこの茶です。
まずはそれぞれ箱詰めした茶葉を見直しながら、どの茶葉を使うか吟味していきます。
そして選抜した箱には、それぞれ大№7、大№12、大№13と記載されています。
この番号で追っていくと、誰が・いつ・摘んで製造した茶葉であるかということがわかるようになっています。
そしてそれをカタチにしたのがこの茶です。
ひと夏超えて、味わい深くなった山あいに育った茶をご堪能ください。

(3) 静岡抹茶 濃茶マドレーヌ

抹茶

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石松園ではここ最近、自社の抹茶を使用して、様々なお菓子作りに取り組んでおります。
もともと石松園では抹茶を、和洋問わずお菓子屋さんに原材料として供給させていただいております。
そしてその使い心地をお聞きする中から
、自分たちでもやってみようとワクワクしながらお茶屋だからできることを模索しています。
いろいろと試作をしていただきながら、石松園が作るべきものを探しているといった感じです。
現実に商品として展開させていただいているのは「抹茶チョコレート」のみです。
これまでの過程において、他にない出来栄えであると胸を張って言える唯一のお菓子だからです。
そんな中、一昨年に少し販売させていただいた
「静岡抹茶 濃茶マドレーヌ」についてのお問い合わせや販売への要望の声を多数いただいたことから、
この年末期間限定で、製造をお願いして、販売させていただくこととしました。
イチバンのこだわりは、厳選して製造した抹茶とその使用量です。
是非、茶と合わせてご賞味いただきたいと思います。

寒い日々が続きますが、お身体ご自愛ください。 
石松園 店主

明日は天候が心配されますが、きっといい日になることを、
そして一年の無事に感謝し、新しい一年の無事を願いたいと思います。

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