「母の日に、八十八夜摘み新茶を。」 ~新茶の基礎知識(7)~
2020年04月28日 18:15
石松園の高野です。
昨日・今日と「母の日に新茶を届けたいのですが」というご相談が増えてきました。
コロナの影響によって自宅にいる毎日、例年のように卒業式や入学式・お花見ができずに、なんとなく季節感なく過ごす日々。
そんな現状において、こうしたご連絡を頂けることをとても嬉しく感じています。
そしてそんな母の日のプレゼントに私がおすすめさせていただくのは「八十八夜摘み 新茶」です。
今年は、五月一日が八十八夜です。
♫♪♬ 夏も近づく八十八夜 ♬
♪ 野にも山にも若葉が茂る ♩
♫ あれに見えるは ♪
♬ 茶摘みじゃないか ♬
♩ あかねだすきにすげの笠 ♫♬♪
八十八夜とは、立春から数えて、88日目。
冬至と春分の中間にあたる立春は、2/4なので、平年なら5/2が八十八夜です。
2020年は2月29日まである「閏年(うるうどし)」であるため、5/1が88日目となります。
「八十八夜」は「茶」に関わる私たちにとって、とても大切な日であります。
「八十八夜(はちじゅうはちや)」は雑節のひとつで、静岡県内の主要産地では、新茶一番茶の生産が最盛期を迎える時期で、この「八十八夜」に摘採される茶葉こそがまさに「旬」であると言われます。
もちろん例年、年によって気候状況は異なり、新茶の摘みはじめや摘み終わりも前後します。
それに伴い、生育状況も違えば、出来上がりも違ってきます。
茶は植物で、生きているのですから当然です。
しかし、天然自然の暦にのっとって、季節を迎えることが無病息災の祈りであった古人の知恵を受け継いできた 八十八夜に摘む茶は、
やはりトクベツであると私は感じています。
八十八夜摘みの新茶には、古来より、「不老長寿の縁起物」という意味と、この時期の気候条件を含めて「旬」であるという意味があると私は思うのです。
石松園で毎年限定品として、販売する「生茶(なまちゃ)」も、この八十八夜摘みにこだわっています。
お茶の新芽には、前年の秋からひと冬超えて蓄えられてきた成分があふれ出てきます。
そんな八十八夜摘みの新茶を、母の日に合わせて、気持ちを込めて、おつくりしてお届けさせていただきたいと思います。
引き続き、そんなおもしろい新茶の世界を、この新茶期という流れの真っただ中にいるからこそ!!という熱をもって、お伝えしたいと思います。