お茶コラム

「無料相談、始めました!! ~意外に知らない抹茶のこと。~ 」

2019年03月01日 20:06

石松園の高野です。

先日、とある老舗の和菓子屋さんからご相談いただきました。
「季節限定の抹茶のお菓子を作っているのだけれど、イメージどおりにできず悩んでいる。抹茶感が思うように出ない。」とのことでした。
深い趣のある、素敵で大好きなお店ですので、力になれることが嬉しいと思いました。その日は、「その抹茶のお菓子を食べてみて、感想を聞きたい」とのことでした。

食べてみました。おいしいです。
他で食べるものよりも、お茶の味がしっかり出ていると感じました。
しかし、香りは弱いと感じました。
うまく伝えることは難しいのですが、舌に感じる味はしっかりありますが、
口から鼻にかけて拡がってくるような追いかけてくるというようなお茶の感じはありませんでした。
それが思う感じが出ないということなのかなと感じました。

後日そのことをお伝えしたところ、同感いただきました。
そして差し支えなければその抹茶をみせていただきたいとお願いしました。

どんな食べものや飲みものもそうだと思うのですが、ひとつだけを口にするとわからないものです。
そういう意味では、人間の舌はとてもいい加減なものであると思っています。
それはすごくいい意味でもあるとも感じています。
ただ、ベストを探すためには比較こそが大切であると思います。

まず、そのものを、そのまま見て比べてみます。

上段の右から左へ、「石松園1ばん」「石松園2ばん」「石松園3ばん」です。
1ばんは「一番摘みの最上級」、2ばんは「二番摘みの中くらい」、3ばんは「お茶を粉にした粉末緑茶」です。
下段はいただいた抹茶、「和菓子屋さんで使用されているもの」です。
それぞれ色調が異なります。

次に、熱湯で溶かして比べます。

上段左から右へ、「石松園1ばん」、「石松園2ばん」、
下段左から右へ、「石松園3ばん」、「和菓子屋さんで使用されているもの」です。
それぞれ色調が異なります。
また、立ち昇る香りにも違いがあります。

最後に、口に含んで舌で味わって比べてみます。

「石松園1ばん」は、うまみがあり風味豊かです。
「石松園2ばん」は、1と比べると奥行きがありませんがうまみはあります。
「石松園3ばん」は、うまみは感じられず、渋みが強いです。人によっては苦いと感じるかもしれません。
「和菓子屋さんで使用されているもの」は、3と似ています。
「抹茶はにがい」という方がいますが、本来はうまみ(あまみ)が感じられます。決して苦いものではないかと思います。

以下、私の見解です。
和菓子屋さんの抹茶の良いところ。「お茶の味が、しっかりしている。」
和菓子屋さんの抹茶の悪いところ。「色が青(真緑)でない。(石松園2と3の中間であり、3ばんに近い。)」
和菓子屋さんの抹茶の気になる点。「泡立ちがわるい。」「うまみより、渋みが強い。」「覆い香がない。」
以上から、「抹茶」ではなく「粉末緑茶」ではないかと思います。
(「抹茶の定義」、「抹茶」と「粉末緑茶」の違い、それぞれのいいところ悪いところについては以前のコラムをご覧ください。)

また逆に色調は優れていても、製菓用に「クロレラ」を混ぜているというケースもあります。
クロレラ入り抹茶には抹茶本来とは異なる雑味が在ります。
そして、これも比較しなければわかりにくいです。

正しいかどうかはわかりませんが、私の見解をお伝えすることでお役に立てたらと思っております。
企業さん、お店やさん、趣味の方、お茶屋さん、ご家庭で、
お気軽にこの機会を是非ご利用ください。

お問い合わせ先は、  石松園 高野  
           電話054(625)8822
           メール isimatuen@gmail.com  です。
  
  よろしくお願い致します。

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