お茶コラム

「熱中症対策に、緑茶を。」

2015年08月14日 17:04

石松園の高野です。

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熱い毎日が続いています。
ここ数日の中で「熱中症の対策に水出し緑茶を。」とテレビの情報番組で取り上げられることも多く、お問い合わせも増加しております。

 そんな中、先日お客様からこんな質問が受けました。
「『緑茶は身体を冷やすから飲まない』と、緑茶を飲むのを我慢しているお友達がいるのだけど本当なのかしら?」というものです。

麦茶は、その原料である大麦の持つ身体を冷やす働きによって暑さでほてった体を冷やす効果が在るというのはよく言われています。それでは「緑茶」はどうなのでしょうか。

一般的なイメージとして、「緑茶」特に冷茶(冷たく冷やした緑茶)には身体を「冷やす飲み物」=「冷え症にはよくない」というものがあるようです。
そしてそれは東洋医学における「涼」のイメージによるものだそうです。

緑茶には多くのポリフェノールと呼ばれる植物特有の健康成分が含まれていると言われています。中でも、カテキンというポリフェノールの名前はすっかり定着し、多くの人が耳にしたことがあると思います。
これらの緑茶ポリフェノールには殺菌作用・抗酸化作用などがあり、様々な研究が行われ、この殺菌・抗菌の作用を利用したお茶関連の製品が開発されています。

東洋医学においては、炎症はその字の通り炎が燃え上がるような状態と考られているそうです。燃えるものには水をかけて消火するように、炎症のような熱性の病気には寒性の薬を使うという考え方だそうです。

物理的に温度を下げる薬=「涼」・「寒」ではなく、熱証を抑える薬物=「涼」・「寒」の性質です。「涼」・「寒」性質と聞くと体温を下げて冷えてしまうと思われるかもしれませんが、この「冷やす」というのは東洋医学では必ずしも温度を下げる「冷却の性質」を指すわけではないということです。
緑茶に話を戻しますと、緑茶の場合はポリフェノールの抗炎症作用や殺菌作用、血圧を下げる効果などを「涼」の作用と言うそうです。

よって、緑茶を飲むことによって、正常範囲よりも体温を下げる効果はありません。「緑茶が身体を冷やす」と言うのはちょっと誤解されてる部分があります。「身体を冷やすから緑茶は飲まない」というのは正しくないのです。

「緑茶」は、水出し(お湯でなく水で淹れること)にすると、カフェインの抽出が抑えられます。そのことにより(1)うまみが多くなる(渋みや苦みが抑えられ飲みやすくなる)という効果と(2)身体の免疫力が強くなる(エピガロカテキンの成分による)という効果が期待されています。

「緑茶」は日本人が昔から味わってきた素晴らしい飲み物です。
冷え症の人も安心して美味しい緑茶を愉しんでいただきたいと思います。

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