お茶コラム

「茶の定期便」 、2月号。

2016年02月18日 09:11

石松園の高野です。

先週、今月の「茶の定期便」を発送させていただきました。

この「茶の定期便」とは、毎月、私が届けたいと思う「茶」を厳選してお届けするというものです。
季節に応じて、またその時期に飲むことがベストだと思う「茶」を選ばせて頂きます。
ここ数年お届けしてきた経験から基本的なメニューについては決めていますが、その時々でこれは今届けたいという「茶」があれば盛り込みます。
北は北海道から南は沖縄県までのお客様に、静岡県の茶を、その時伝えたい茶をしっかりと伝えたいという一心でつくります。
それはひとつのコース料理のようなイメージでつくります。

以下に、いつも「定期便」におつけする「高野の手紙」の二月号を記します。

 

                            お茶の定期便 (2月)
 いつもありがとうございます。
立春を過ぎ暦の上では春といっても、まだまだ寒い日が続きます。
みなさま、お変わりございませんか? 
この時期は、インフルエンザや花粉症などといった季節性のウイルスやアレルギーにお悩みの方もいらっしゃるかと存じます。
今月は「茶」の持つ健康効能にスポットをあてて、この「定期便」をお届けいたします。

 

  「 べにふうき 」 とは 。
「べにふうき」とは、お茶の品種名です。

お米に「こしひかり」や「あきたこまち」などという品種名があるように、お茶にも「やぶきた」やこの「べにふうき」のように品種名があるのです。
この「べにふうき」は、明治9年に徳川幕臣の多田元吉氏がインドから導入したアッサム系の種の子供「べにほまれ」と中国系品種(枕CD86号)との交雑種で、紅茶用につくられた茶の品種名(農林登録44号)です。

そしてこの「べにふうき」が含有する<メチル化カテキンガレード3-0>は、スギ花粉症の炎症物質ヒスタミンを抑える効能があり、季節性アレルギーやアトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎などの通年性アレルギーを軽減する作用があることが臨床試験で明らかになりました。
また、このメチル化カテキンガレード3-0は、茶葉を発酵させてつくる紅茶に仕上げるとその成分が消失してしまいます。

そのために、緑茶や釜炒り茶(茶葉を蒸して発酵を止めるのではなく、炒って発酵を止める。烏龍茶と似ている。)として加工することが重要です。

 

(1) 超べにふうき  (ティーバッグタイプ)

べに
静岡市本山地区産の「秋摘み べにふうき」です。
まず、「秋摘み」の茶葉を使用するということは、夏の日光をふんだんに浴びて「メチル化カテキン」の含有率が高い茶葉を使用するということです。
そして今回この茶葉に、同じ茶葉を石臼で挽いた「粉末べにふうき」を混ぜ合わせました。
通常よく販売されている「粉末緑茶」との違いは、石臼で挽くというこだわりです。           

今回の「べにふうき」は、茶葉の栽培時に「遮光栽培」していないため、「抹茶」とは呼ばないのですが、製造方法は「抹茶」と同じ方法でつくりました。                           

石臼で挽くのは、時間も手間もかかる大変な作業ですが、「均一で細かい粒子」「粉にする際、熱の加わっていない」べにふうきの粉末をつくるために敢えて、石臼で挽きました。

そして、これら2種類の製法で出来上がった茶葉を混ぜ合わせて、4gのティーバッグをつくりました。大抵一人用のティーバッグは2gが主流ですが、「効き目」のため「濃く淹れるため」の4gです。
「茶葉べにふうき」×「粉末べにふうき」ということで、「超」べにふうきと名付けさせて頂きました。
通常のティーバッグと同じ飲み方でいいのですが、成分をより多く摂取したい場合には、煮出して飲むことをオススメしております。

(2) 深蒸し煎茶  (ふかむしせんちゃ)

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さまざまな予防法の中で、「緑茶でうがい」することがインフルエンザの予防に効果的であるということはよく言われてきました。
そのことに加えて、「緑茶の飲用」でも有効性があるという発表がなされました。
お茶を飲むこと自体が予防となるのです。
また、「インフルエンザ」だけでなく「ノロウイルス」などにも緑茶カテキンが持つ抗ウイルス作用は有効であるともいわれています。
「茶」の飲用は、ウイルス感染に対する免疫力を高め、「茶」の持つビタミンCとともに感染にかかりにくい身体の環境を整えるのだそうです。

この点で、大切なことは「カテキン」という成分がしっかりと含まれていることです。        

そうした観点から今回はカテキンをしっかりと持ち、抽出しやすい「深蒸し煎茶」を選びました。
茶の製造における最初の工程「蒸熱(茶の葉を蒸気で蒸す)」における一般的な蒸し時間は30秒~40秒ですが、「深蒸し煎茶」はその倍の60秒~80秒ほど蒸します。蒸すことにより渋みが抑えられ、また葉が細かくなり、抽出すると濃い緑色でまろやかなコクがあるのが特長です。
茶にはいろいろなタイプの茶質がありますが、この「深蒸し煎茶」は最も飲みやすく、誰が淹れても同じように淹れることが出来る茶であるかと思います。

 

今月は「茶」の持つ健康効能にスポットをあてて、この「定期便」をお届けいたします。          

そのために敢えて茶種を絞らせていただきました。いろいろな茶を愉しむというよりは 、水代わりにお茶をたくさんお飲みいただき、緑茶カテキンが持つ抗ウイルス作用を充分に摂取し、健康な毎日をおくっていただきたいと考えております。          
暦の上では春といっても、まだまだ寒い日が続きます。
お身体ご自愛ください。
            お茶の石松園  高野 一夫

 

 

以上内容にて、こころを込めて発送させていただきました。
この企画をはじめた時からずっとお付き合い頂いているお客様は、2年になります。

宛名の向こうに見えるおひとりおひとりの顔を想いながら、「茶の定期便」をお届けしたいと思います。

 

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