石松園の高野です。

前回このコラムでもお伝えしたお茶講座「はじめての抹茶体験」を前後して、
「静岡抹茶」に関するお問い合わせやご来店が急に増えてまいりました。

私自身、この「静岡抹茶」に魅せられて、ここ数年取り組んできているので、とても嬉しく思います。

ここ数日の盛り上がりのイチバンの理由は「抹茶って、こんなにカンタンだったの!!」という反応です。

実は、私自身もそう錯覚していた部分がありました。抹茶は「茶道」の「茶」＝難しい。
しかし実際にやってみると、とても手軽でカンタンなのです。

昨日は「娘の寝起きが悪いから、毎朝点てた抹茶をべッドまで持って行って飲ませて起こすのが日課。」と、
おっしゃるお母様がご来店されました。お母様自身「茶道」を習っていたそうですが、今は「カジュアルに楽しんでいる」そうです。

そんな「抹茶」の素晴らしいところは、

　　　まず、「茶がら」が出ない。

　　　そして「茶器」が必要ない。

　　　さらに「茶葉をまるごと」体内に取り込むため、健康効果の期待大。　　　　というところです。

ひとつ目、「茶がら」については、抹茶は溶かして飲むという粉末であるために茶がら（捨てるもの）が出ません。
そのため、後片付けがとても楽です。急須でお茶を飲むよりも楽です。

ふたつ目、「茶器」については、意外かもしれませんが、「茶道」という観点からは必要なものが存在しますが、
手軽に家庭で愉しみたいという観点であれば必要ありません。
茶碗がなくてもマグカップで充分にこと足ります。

強いて言えば、「茶筅（ちゃせん。抹茶をシャカシャカ溶かす道具。）」が欲しいところですが、
「ないからできない」ということはありません。最近大人気は「茶筅マドラー」です。

これひとつあれば、自由自在に楽しめます。ただし、なくても大丈夫です。
みっつ目、「茶葉まるごと」は大変魅力的です。抹茶には、カテキン類・ビタミン類・食物繊維・テアニンなどが含まれており、
「抗酸化作用」「抗アレルギー」「美肌効果」「疲労回復」「老化防止」「便秘防止」「虫歯・口臭予防」
「糖尿病・がん予防」「リラクゼーション」「リフレッシュ」など様々な健康効能が期待されています。

また、「ポテトチップス」に混ぜたり、「アイスクリーム」かけたり、「ヨーグルト」にのせたりと愉しみ方は工夫次第で無限大です。

先日は「たこ焼き」にかけるや、「塩辛」にかけるという方もいらっしゃいました。
前者は「くどさを抑え、いくつでも食べられるようにするため」で、
後者は「生臭さを消し、誰もがパクパク食べられるようにするため」だそうです。

楽しくおいしい使い方は、もっともっとありそうです。

そして、さらにオモシロいことは「気づくと深く知りたくなり、はまり込んでいく」ということかもしれません。
日常に取り込まれれば取り込まれていくほどに、どこでも気軽に楽しめるようになっていきます。
先に述べた「道具」も欲しくなってくるかもしれません。
そして「点てる」という行為の何でもない動作一つ一つに向き合うようになるかもしれません。

動作に浸り、無心になるという時間を持つことができるのです。

家で、会社で、学校で、公園で、様々な場所で、いつでもどこでも「抹茶」を愉しめるという楽しさを知っていただきたいと思います。