石松園の高野です。

先日、一本の電話がありました。

２０年 会っていない友人からでした。

「明日、仕事で焼津に行くのでお店に寄ってみたい。」とのことでした。

あまりに久しぶりで 突然のことだったので、ふたりとも何か他人行儀で
敬語を交えて 緊張しながらの電話でした。
そしてその夜は嬉しくて、恥ずかしいような気持ちで過ごしたのでした。

翌日、友人は２０年前と全く変わらぬ笑顔でお店を訪ねてくれました。

お互いの外見は２０年分の歳を取っていますが、
話し始めるとその２０年間という年月は一瞬にして消え去り、
まるで学生時代のようにいろいろな話をしました。
お互いの近況報告に始まり、家族のこと、友人のこと、仕事のこと、
思い出話など時を忘れて話しました。

彼と私は学生時代音楽に熱中して、一緒にバンドを組んでいたのでした。
彼はドラムで私はベース、そして他にボーカルとギターという
４人編成のバンドでした。
それぞれが様々のバンドを組みながら、
いつしかこの４人で自分達の楽曲やうたをつくって、
学校内やライヴハウスで演奏しました。
当時学業そっちのけで、毎日集まり練習に明け暮れたのでした。
ともに夢を持ち、全力で打ち込んだ日々でした。
その後それぞれが学生を卒業し、仕事を持ち、
家族を持ち、現在のそれぞれの居場所を見つけたのでした。

お互いに仕事中でもあるため、「お茶」で乾杯をしました。

自分の作ったお茶を、心をこめて淹れ、乾杯をしました。

とても嬉しく、美味しく感じました。

当時は横浜に住み、お茶を飲むこともなかった私が、
今現在は静岡に住み、お茶に携わる仕事をしています。

この仕事に誇りを持ち、こうした再会のお手伝いができる
おいしい「茶」を届けたいと改めて誓いました。