お茶コラム

お茶の基礎知識1 ~日本のお茶の生産量は世界第●位!~

2013年06月13日 13:19

石松園の高野です。

これでお茶コラムは11回目となるのですが、ちょうど新茶時期と重なったのでリアルな情報を中心に書き綴ってきました。

今日は少し趣向を変えて、いつも「お茶教室」などでも一番最初にお話しさせて頂く「お茶の基礎知識」をお届したいと思います。
お茶の基礎知識をおさえた上で、これまでのコラムやこれからのコラムを読んでいただくとより伝えられるのではないかと私は思っています。

まず「お茶とは?」

お茶とは、ツバキ科に属する永年性の常緑樹で、学名「カメリアシネンシス」といいます。
原産地は中国で、それは中国の神話に「薬草を求めて山野を駆け巡り、1日72の毒にあたっては茶の葉で解毒した。」という伝説からそう言われています。

そして「緑茶」も「烏龍茶」も「紅茶」も全てこの「茶」からつくられます。
つくり方の違いで、異なる「香り」「風味」「色」になるのです。
これは茶の葉が持つ「酸化酵素」のはたらきをどう処理するかという加工方法の違いから生まれます。
少し乱暴かもしれませんが、わかりやすく言うと、葉っぱをちぎって置いておくとだんだん茶褐色に変色していきます。
その変質をどの時点で、どのように止めるかの違いです。

「緑茶」は「不発酵茶」です。すぐに蒸したり、釜で炒ったりして発酵を止めてつくります。

写真 (2)

「烏龍茶」は「半発酵茶」です。

写真 (1)

「紅茶」は「発酵茶」です。

写真

また世界で70%近くの人に飲まれているのはこの「紅茶」です。

世界各地の茶の呼び名は、大きく分けると2つです。「cha(チャ)」と「te(テ)」です。
cha(チャ)は「茶」で、広東語の系統を引き、茶の伝播とともに陸路を北はペキン、朝鮮、日本、モンゴルへ、西はチベット、ベンガル、ヒンディーから中近東を経て一部東欧に。
一方、te(テ)は海路で、福建語の系統を引き、福建省のアモイとの貿易をはじめたオランダの影響を強く受け、茶の製品が海路を通じてヨーロッパに広がったと言われています。
ヨーロッパではイギリスを中心に紅茶がひろがり、今日の紅茶を意味するTeaになったと言われています。

この歴史を知った上で、現在の「世界のお茶の生産量や消費量」を見てみると、とてもおもしろいです。
調べると様々なデータがありますが、「生産量」という点では、1位中国 2位インド 以下にスリランカやケニア、インドネシアなどが続きます。
日本は大体7位前後です。

一方、「一人あたりの消費量」という見方ででいくと、グルジア、アラブ首長国連邦、アイルランド、イギリス、トルコ、モロッコなどで、日本は15位~20位くらいです。

そして、さらにおもしろいことには、世界では「お茶」を飲む人が増えているというデータがあります。
国際茶協会の責任者の方はこう言っています。「ニューヨークやロンドンのような都会でコーヒーを楽しむ人は世界全体からみれば、少数派。お茶は、貧富を問わず、誰にとっても身近な点が強みである。」と。

そしてここ日本でも、茶は決して負けていないそうです。
家庭にコーヒーが広く浸透し、急須で飲む緑茶の消費は低下したが、ペットボトル茶の伸びがそれを埋め合わせたということだそうです。

私は思うのです。お茶の世界には無限大の「おもしろさ」が在ると。

なぜなら、「茶」というただ1種類の植物が「産地」や「つくりかた」「栽培方法」「品種」「つくった人」などの違いによって、全く異なる香りや味わいになり、それを世界中の人が自由に楽しむことが出来るからです。

写真 (3)

そして私のしごとは、「お茶」を通して人に「喜び」「癒し」「楽しさ」を与えることです。

店でこのコラムで様々な場所で、一見難しそうなこの「お茶の世界」を、難しいことはわかりやすく、わかりやすいことはおもしろく、おもしろいことは深くお伝えしたいと思います。

ネットショップ

ページトップへ

石松園銘茶本舗 静岡県焼津市栄町6-7-5 TEL:054(629)6123

お気軽にご相談ください お問い合せ

2013 (c) 石松園銘茶本舗 All Rights Reserved.