お茶コラム

お茶屋からおもしろいお茶屋へ、そして世界一のお茶屋になる為の石松園の進歩史観

2013年10月30日 09:54

石松園の高野です。

このコラムでも何度か触れましたが、「石松園銘茶本舗 本店」はここ数カ月の中で店舗のリニューアルを行いました。
それは「世界一のお茶屋」を目指すと誓ったからです。
「突拍子もないことを」と思われるかもしれませんが、本気です。

私が初めてこの石松園で仕事をし始めた時は、この店はどこからどう見ても「お茶屋」でした。
そして自分が店主として仕事をし始めた時は、「他のお茶屋さんと自分の店の違いは何であるか?」ということばかりを考えていました。従来型の「お茶屋」は、何か敷居が高く入りにくく、そうしたことも若者のお茶離れにつながっているのではないかと考えていたのです。

石松園の在る焼津市は水産業の街として知られ、多くの水産加工品がつくられています。
こうした風土の中、昭和初期に「浜通り」という通りの近辺の水産業者の間で、てぬぐい生地でつくった「てぬぐいじゅばん」というシャツが着用されました。これが、夏涼しく、洗ってもすぐに乾く、洗えば洗う程に肌になじむシャツとしてみんなに好まれました。そしてそのシャツが「魚河岸シャツ」として多くの市民に着用されるようになりました。現在では、市役所や信用金庫の夏のクールビズとして着用されるまでになりました。

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そんな中「この魚河岸柄で茶缶をつくってみたらおもしろいのではないか」という発想が浮かび、実際に製作し販売し始めました。すると、そのことは新聞に取り上げて頂いたり、様々な観光スポットに置かせて頂くなどしました。その頃から少しずつお店の商品が変化し、そのことで様々な年齢層のお客様にご来店頂くようになってきました。実際10代のお客様から90代のお客様まで様々なお客様にご来店頂くお店となりました。当初考えていた「誰もが気軽に立ち寄れるオモシロい店」になったと思います。しかし、自分の中では少しずつ違和感も感じていたのでした。

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石松園の原点である茶「森の改良手もみ茶」に加え、ここ数年の中で素晴らしい生産家の方達と出逢い、そのホンモノの「茶葉」を取り扱わせて頂く先も増えてきました。そんな生産家の方々の結晶と言うべき奥深い「茶」の真髄を表現するには、その環境が必要であるということを考えるようになりました。

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そしてその頃から、様々な分野の「銘店」を意識して見るようにしました。
京都のお寺の「茶室」を見に行ってみました。
そうした行動をとればとる程に、自分が表現したい世界が明確になって来たのでした。

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このお店は銀座に在る「セントル ザ・ベーカリー」というお店です。食パン専門店です。
店内にはイートインスペースと食パンを販売するスペースが在るのですが、そのどちらも賑わっておりました。
食パンは3種類。列が出来る中、スタッフの方は手際よく、笑顔で無駄のない接客をされていました。

また先日、焼津市にある小学校でちょっとした講話をさせて頂きました。小学6年生の子供達に、「しごとのこと」や「これまでどんなことを考えて大人になって来たのか」などをお話しさせて頂きました。私は「お茶屋」として、それ以外にも「接骨院」「美容師」「床屋」などを営む方々と一緒に行いました。その話の最後に子供達からいろいろな質問を受けたのですが、ある子供から「今後どんなお茶屋さんになりたいですか?」という質問がありました。その時、私は無意識に「世界一のお茶屋になりたいです。」と言っていました。

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今考えてみると、それが「どういう観点で世界一なのか」であるとか「どうなったらその目標が達成されるのか」ということは自分でもわかりません。昨年「藤枝茶名人」という生産家の皆さんと一緒に作品を製作し、「世界緑茶コンテスト」において「最高金賞」を受賞させて頂きました。この賞は、中国、韓国、台湾、そして日本で緑茶を使った商品を作品として審査されるもので「最高金賞」とは「金メダル」なのだそうです。でも私は自分が世界一のお茶屋になったとは思いませんでした。「世界一のお茶屋」がどういうものであるかということも含めて、私は「世界一のお茶屋」を目指したいと思います。

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余談ですが、私の両親は「どんなことでもいいから一番になって欲しい」という想いを込めて、私を「一夫」と名付けたそうです。その想いに応えるべく目指したいと思います。

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