お茶コラム

つらい花粉症を少しでも楽に。~お茶屋からのご提案~

2015年02月23日 20:31

石松園の高野です。

昨日、このコラムにおいて「花粉症の実態」というテーマで描かせていただきました。
今日は、その実態に対するお茶屋としてのご提案です。
「茶」は明庵栄西さんによる「喫茶養生記」という書物において、
「養生仙薬なり、延齢の妙術なり。」とそのはじまりをその健康効能を紹介されました。
しかし、現実的にはその効果効能は、人によって千差万別です。
そうした現実を踏まえた上で、「少しでもお役に立てたら」という気持ちで全力で描きたいと思います。

<べにふうきとは?>
「べにふうき」とは、お茶の品種名です。
お米に「こしひかり」や「あきたこまち」などという品種名があるように、
お茶にも「やぶきた」やこの「べにふうき」のように品種名があるのです。
この「べにふうき」は、明治9年に徳川幕臣の多田元吉氏がインドから導入したアッサム系の種の子供「べにほまれ」と
中国系品種(枕CD86号)との交雑種で、紅茶用につくられた茶の品種名(農林登録44号)です。
そしてこの「べにふうき」が含有する<メチル化カテキンガレード3-0>は、スギ花粉症の炎症物質ヒスタミンを抑える効能があり、
季節性アレルギーやアトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎などの通年性アレルギーを軽減する作用があることが臨床試験で明らかになりました。
また、このメチル化カテキンガレード3-0は、茶葉を発酵させてつくる紅茶に仕上げるとその成分が消失してしまいます。
そのために、緑茶や釜炒り茶(茶葉を蒸して発酵を止めるのではなく、炒って発酵を止める。烏龍茶と似ている。)
として加工することが重要です。
ただし、薬ではないため、飲めばすぐに効果が現れるというものではなく、また体質によっても効果の在る方、ない方が分かれます。

写真

上記の点を踏まえて、上にある写真をご覧下さい。
左が「釜炒りべにふうき」、右が「緑茶べにふうき」です。
これまで石松園では、ずっと「釜炒りべにふうき」を中心に取り扱ってきました。
理由は「べにふうき」という茶が持つ身体にいいとされる部分はもちろんですが、この茶の持つ「香り」を重視したかったからです。
もちろん毎年この茶葉を買いに来て下さっているお客様は効果の面でも満足して下さっており、1月の中頃になると
「娘がこれがないと学校に行けないと言ってるのよ。」などと言ってご来店下さるお客さまもいらっしゃいます。
また、あるお客様は「粉末タイプはどこにでもあるけど、茶葉がいい。」と言って下さっています。
そしてその使い方として、淹れた後の茶がらで、目の周りのかゆいところをこすると楽になるとおっしゃって下さっています。

また、それ以外にも「べにふうき」の茶葉を石臼で挽いた「粉末べにふうき」や、
茶葉に粉末べにふうきを混ぜてティーバッグにした「超べにふうき」を製造いたしております。
ただ例年はこれを「釜炒りべにふうき」で製造していましたが、昨年から、秋摘みの「緑茶べにふうき」で製造することにしました。

ずっと考えていたことですが、夏の日光をしっかり浴びて育った茶葉は「カテキン」が豊富で、「カフェイン」が少ないのが特徴です。
「カテキン」が豊富ということは、花粉症への効果がより期待できます。
また、「カフェイン」が少ないということは、花粉症で困っている子供や妊婦さん、
お年寄りも安心してお飲み頂くことが出来るかと思います。
また「カフェイン」が少なく、たくさん飲むことが出来るため、茶の利尿作用にの増進によるデトックス効果
(体内にたまった毒素を排出させる効果)もあり、高尿酸値や高血圧の方にもおすすめです。

少しでも楽に。
「茶」のチカラを信じたいと思うばかりです。

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