お茶コラム

抹茶は、上質なものほど○○になりやすいのです。

2014年12月12日 16:34

石松園の高野です。

先日お客様からあるご質問をいただきました。

「お抹茶をたてる際に玉になりました。なるものとならないものがあるのですか?」というものです。

 

抹茶

これまで何度か質問されたことがある内容で、いつも以下のように答えております。

今回もそう回答させていただきました。

一般的に「抹茶は、上質なものほど静電気でダマになりやすい」と言われています。
それは、上質なものほど粒子が細かいということです。

静岡抹茶

 

石松園では、抹茶の口当たりに最上級のなめらかさを表現するために、石臼を低速でまわして、
じっくりと時間をかけて抹茶を製造いたしております。24時間休まずに石臼を廻し続けてできる量は、ほんのひと山です。

そのため、粒子は細かくなり静電気が起きやすくなります。ダマは静電気で抹茶の粒子が集まったものなのです。

ですから、ダマができるのは上質な抹茶の証拠であるとも言うこともできます。
品質には全く問題ありませんので、安心してお使いください。

ふるう

ただしダマになったままお使いになりますと、泡立ちが悪くなったり、味が均一でなくなったり、
口当たりがなめらかでなくなったりします。ふるうことによって解消されますので、
ダマをなくしてからお使いいただきます様、よろしくお願い致します。

今回は上記内容を、メールにて回答させていただきました。

後々読み返してみると正しいとは思うのですが、何か物足りなさを感じていました。
そして、再度生産家の方々など石松園の抹茶に関わってくださっているいろいろな方に同じ質問をしてみました。
ほとんど全員が同じ回答でしたが、ひとりだけ石臼の達人がこう教えて下さいました。

「抹茶」とは碾茶(てんちゃ)を石臼で挽いたものだよね。煎茶を挽いたものとは違う。
(碾茶とは遮光栽培した茶葉を蒸して、乾燥させたペラペラな茶葉のことです。煎茶は蒸して、もんで乾燥させた茶葉です。
挽く前の原料の時点での大きな違いは、葉脈を取り除いた碾茶と葉脈が残っている煎茶です。)
碾茶は葉脈を取り除いてあるから、比重の軽い部分を挽いているということになる。だから粒子はとても細かくなるし、
ダマになりやすい。そう話したら、もっと伝わるんじゃないかな。 と。

 

抹茶の原料テン茶販売中

 

石松園では、碾茶を挽いたものは「抹茶」、煎茶を挽いたものは「粉末緑茶」と呼んでいます。
もし「ダマになる粉状の茶とならない粉状の茶」があるとしたら、「抹茶」と「粉末緑茶」の違いであったのかもしれません。

これは茶業界においては常識ですが、一般的ではありません。お茶屋の当たり前は一般的な当たり前ではないため、
よりわかりやすく、しっかりと伝えていく必要があると改めて感じました。

ご質問ありがとうございました。私自身とても勉強になりました。

 

 

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