お茶コラム

毎月出逢える、「茶」の定期便。

2015年10月10日 19:39

石松園の高野です。

石松園は、焼津市の「ふるさと納税推進事業」に参加させて頂いております。
これは「ふるさと納税」を行ってくださった方へ贈呈するお礼品を用意して発送させていただくというものです。
そのスタートから参加させていただき、ちょうど一年になります。
現在登録させて頂いているお礼品の内容はそのほとんどがスタート時に考えて作った品ですが、ここ最近はそのひとつひとつを見直し、また新たに加えたいという品も出てきました。

そんな中、今年の6月から加えた品に「茶の定期便」というものがあります。
石松園のお店ではここ数年扱っている商品で、それをこの6月から「ふるさと納税」のお礼品のひとつに加えました。
これは毎月、私が届けたいと思う「茶」を厳選してお届けするというものです。
季節に応じて、またその時期に飲むことがベストだと思う「茶」を選ばせて頂きます。
ここ数年お届けしてきた経験から基本的なメニューについては決めていますが、その時々でこれは今届けたいという「茶」があれば盛り込みます。
北は北海道から南は鹿児島県までのお客様に、静岡県の茶を、その時伝えたい茶をしっかりと伝えたいという一心でつくります。
それはひとつのコース料理のようなイメージでつくります。

今月、10月の「定期便」です。

定期便

     「 お茶の定期便 (10月)」 

いつも、ありがとうございます。

(1) 玉露
「玉露の大家」尾村氏の茶です。
その名は海外にも「玉露の尾村」として知れ渡り、海外から視察にきたり、また海外に指導に出向くこともある名人です。
その人柄から表に出たがらないのですが、日本の茶業における「歴史」と「伝統」を知り尽くし、それを継承しつつも「新しい茶業」をつくるという茶業界におけるプロフェッショナルの一人です。
 この玉露の栽培方法は、茶の新芽が出てから覆いをかぶせて日光から遮断します。
このことにより「茶葉」は旨みや甘みをその体内により多く蓄積させることができるのです。
近年では、寒冷紗(かんれいしゃ。化学繊維でできた布地。)をかけることにより遮光するつくり方が多いのですが、大変な思いをしても、わらを編んでつくった「こも」にこだわり栽培しています。
尾村氏曰く、「お茶も人間と同じ。自然のもの「こも」と化学繊維でできた「寒冷紗」では、急激な温度変化に対して違いがある。
寒冷紗では中の温度が急激に熱くなったり冷え過ぎたりということがあるが、自然の「こも」はいい感じを保ってくれる。
そしてなぜだかやわらかみの在る茶ができる。」と。
 そのこだわりこそが本物の証です。

※淹れた後の「茶葉」を皿にあけて、ポン酢をかけて食べるという愉しみ方があります。

(2) 焙紅茶(ほうべにちゃ)
石松園オリジナルの「茶」です。
手焼きした炒りたての「ほうじ茶」と「紅茶」を混ぜ合わせました。
和の香りと優しい色合いと味わいをお愉しみいただきたいです。

(3) 森の改良 手もみ茶
石松園オリジナルの「茶」です。
遠州森町からさらに山深い、川霧の立ち込める「木根」という土地に育った茶葉を、語り継がれた伝統の製法で製造・精選いたしました。
この茶の特徴は「濃さ」を有することです。
風味・色・渋み・旨み・香り・後味、その全てにおいて、唯一無二の濃厚さと重厚さを持ちます。

(4)魚がし缶(ハロウィン缶)
石松園オリジナルデザインの「茶缶」です。

焼津市には市民に親しまれている「魚河岸シャツ」という夏着があります。
この「魚河岸シャツ」はお祝い事や商売上のお礼としてもらった手拭いを縫い合わせてつくったことにはじまります。
現在では、赤ちゃんからお年寄りまでに愛されるシャツです。
そしてその柄をモチーフにつくったのがこの<魚がし缶>です。
夏にしか着れない「魚河岸シャツ」を缶の柄としたことで一年中楽しめるものとしました。
今回は<ハロウィン>柄です。

朝晩涼しくなりましたが、お風邪などひかぬようおからだご自愛ください。 石松園 高野一夫 

以上が今月の「おしながき」です。
この10月に味わっていただきたいと思う「茶」をひとつの便にまとめました。
伝えたいのは、茶における「季節感」と「愉しさ」です。
(1)~(3)はすべてこの静岡県で栽培・製造した茶ですが、全く違う「顔」を持ちます。
また、どの茶もこの時期ならではの「味わい」が現れます。
新茶時期の5月に出来立ての「森の改良 手もみ茶」と、このひと夏超えた10月の「森の改良 手もみ茶」は風味やその滋味において違いが現れるのです。
そしてそれはどちらが優れているというものでなく、それぞれにその個性があるのです。

毎月、私はまるで料理人のような気持ちでその月のメニューをつくります。
今という季節に最適でその中心となるべき茶の王道をしっかりと置き、さらに喜びへとつながるような愉しさや驚きというスパイスも加え、
その全体から茶の持つ癒しというやさしさを感じていただくことができるように取り組んでいきたいと思います。

楽しみに待って下さっているお客様との毎月の出逢いに胸をときめかせながら、精一杯愉しく仕事したいと思います。

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