お茶コラム

涙が出るほど嬉しいものが届きました

2014年03月11日 16:36

石松園の高野です。

昨夜のことです。外出先から帰宅すると1枚のファックスが届いていました。

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読ませて頂き、涙が出るほどに嬉しく思いました。そして、その場で家族全員で読ませていただきました。

石松園銘茶本舗は私で三代目となる「お茶屋」です。荒茶を仕入れ、自社で仕上げ加工をした「茶」を卸売・小売りする製茶問屋です。初代の濱吉が遠州森町の山奥にある標高500メートルの山頂「木根」という土地に茶畑を見つけたことが我が石松園のはじまりです。先日90歳になった茶農家の花島幸男さんからこう聞きました。「当時は道も舗装されておらず、山頂に茶畑があることはわしらしか知らないようなものだった。その山をあんたのおじいさんが登って来た時はみな驚いたよ。」と。

現在、石松園は新茶のご案内と共にお客様に発送させていただくパンフレットを製作中です。
その最初に以下の内容で「石松園のご紹介」をさせて頂いたページがあります。

我が国のお茶は、今から八百年前、平安時代に最澄や空海などの僧侶が唐(中国)へ留学した際にお茶を持ち帰ったのが始まりとされています。 その後、鎌倉時代には栄西禅師(1141~1215)が「喫茶養生記」を表し、「茶は養生の仙薬となり、延齢の妙術なり」とお茶の効能を紹介したため、お茶への関心が高まりました。

石松園銘茶本舗は、日本で唯一軒の伝統の茶「森の改良手もみ茶」を扱う日本茶専門店です。
初代 濱吉が遠州森町からさらに山深い、川霧の立ち込める「木根」という地に茶畑を見つけました。
それが石松園のはじまりです。この「茶」は「森の改良手もみ茶」と名付けられ、現在も本物を志向されるお客様から絶大なご指示を頂いております。当時、この茶をつくる独特な製法はこの地域一帯に在ったのですが、現在ではただ一件のみとなりました。独自の製法でつくられるこの「茶」の特徴は、全てにおいて「濃さ」を有するということです。色・滋味・旨み・風味・香り・後味その全てにおいて、唯一無二の濃厚さと重厚さを持ちます。

また「石松園」という屋号の成り立ちですが、この森町は清水次郎長28人衆の「森の石松」の故郷であり、大洞院というお寺の前に、「森の石松」のお墓があります。遠州森町の「茶」を扱うことから、濱吉は当時の大洞院の住職を訪ね、「石松園」という屋号を賜りました。
この石松園に古くから伝わる書に、「本物の茶は濃さで語る」とあります。この「石松園の茶」を伝え、繋ぐことが私どもの使命であり、願いであります。

このように私は「石松園の茶を伝え、繋ぐことが使命」と記させていただきました。そのことを私はお客様から教えて頂きました。正直に書かせて頂きます。私はこの石松園の三代目として仕事を始めた時、この「森の改良手揉み茶」は万人受けする「茶」ではないと感じていました。上記した「唯一無二の濃厚さと重厚さ」が本当に受け入れられるのかどうかということに不安もありました。ここ数年「深蒸し煎茶」という「茶」が人気を集めています。「深蒸し煎茶」とは生葉から煎茶をつくる最初の工程「茶葉を蒸すという工程」の時間を長くとることで、茶葉の細胞をほぐし、成分が出やすくすることで、「濃い緑色」や「濃く成分が溶け出すこと」に特化させたお茶です。石松園の「森の改良手揉み茶」は、この「深蒸し煎茶」を超える濃さを持ちます。そしてそれこそが、石松園で「森の改良手揉み茶」をご愛飲頂いていらっしゃるお客様から支持されている理由なのです。「他の茶では物足りない。」や「同じような茶は他の店には売っていない。」と言って下さいます。その「茶」を自信を持って、繋いでいくことが私の仕事です。石松園のお客様には私と同じように、「石松園のお客様」として三代目を迎えて下さっているお客様もいらっしゃいます。そうしたお客様も私達と共に「石松園の茶」を伝え、繋いで下さっています。茶畑を守ってくださっている「生産家」、その茶葉を製造・販売させて頂いている「石松園」、その茶をご愛飲頂いている「お客様」、全ての方のおかげで「森の改良手揉み茶」は在るのです。

昨日届いた一枚の嬉しいファックスから、そんなことを想いました。本当にありがとうございます。
これからも精進させていただきます。

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