高田馬場でデビュー?!
2013年11月29日 11:27
石松園の高野です。
昨日の夕方、「抹茶ラスク」が出来あがってきました。お待ちいただいていたお客様に、すぐご連絡させていただきました。品切れ状態が数日続いており、お待ちいただいていたお客様に謝罪と合わせて、入荷のご連絡をさせていただきました。
ちょうど、この「抹茶ラスク」を作り始めて1年間経ちました。やっと一歳の誕生日を迎えたわけです。
今回は「抹茶」を取り扱う方の視点から、「抹茶」について描きたいと思います。
以前のコラム(2013年10月11日 茶師こだわりの抹茶スイーツ参照)でも取り上げましたが、
石松園では「抹茶チョコレート」と「抹茶ラスク」の2品を取り扱っております。
ここ数年、お茶屋さんでスイーツを扱うお店が多い中、他店と同化しないように心掛けています。このことも以前述べましたが、そのため石松園で抹茶のスイーツを取り扱う場合には「絶対的なルール」があります。
ひとつには「必ず一番摘み(春摘み)の抹茶を使用すること」です。
やはり一番茶の抹茶は色・風味共に抜群です。石松園はお茶屋なのですから、「茶」がしっかりと表現されていなければいけないと考えております。
もうひとつは「お互いに信頼し合える人と何度も話し合い・試作を重ねてオリジナルな商品をつくること」です。
昨日はこの「抹茶ラスク」を焼いて下さっている方が持ってきてくれました。ここ最近は、配達担当の方が持ってきて下さることが多かったので、久しぶりにお会いすることができたのでした。
「このラスクも始めて1年経ち、ファンも増えてきましたよ。」と話すと、本当に嬉しそうに、そしてこの「抹茶ラスクへの想い」を一気に話し始めて下さいました。
彼はパン屋さんで働いています。そして自分の店の仕事が終わった後、この「抹茶ラスク」の製造に取り掛かって下さいます。いつも作り始めると、同じ職場の方が「お茶のいい香りがしてきたね。これからつくるんだね。」と声をかけてくれるそうです。その製造における彼のこだわりは、「焼き方」です。通常パンを焼くときには高温で、短時間で、一気に水分を飛ばすイメージで焼くそうです。しかし、この「抹茶ラスク」の場合は低温でじっくりと時間をかけて水分を飛ばし、焼き上げるというイメージで焼くそうです。オーブン内の「火が強く当たる位置」と「火が弱く当たる位置」を上手く利用し、何度も位置を移動させながら、数回に分けて焼くそうです。それだけ手間をかけるのは、抹茶の「風味」と「綺麗な色」を残すためだそうです。そのことを嬉しそうにお話して下さる彼の表情を見て、私は心からこの方にお願いすることが出来て、本当によかったと思いました。そしていつもお渡ししている「抹茶」の栽培方法・製造方法をお話しするとしっかりと聞いて下さり、最後にこう仰って下さいました。「どおりで他と違うと思った。エプロンやコックコートについた抹茶をパンパンはたけば取れると思ってはたくのだけれど、石松園さんのは、はたけばはたく程、生地の目に入っていってしまって取れない。石臼で挽いて粒子が細かいからなんだね。」と。とても嬉しく思いました。
そしてもうひとつのこだわりは「食感」です。とても細かいことの様ですが、とても重要なポイントです。
当初このラスクの厚さは12mmでした。本当にこれがベストであるかを確かめるために様々な厚さで試作して頂きました。その結果、現在の8mmに決まりました。食べた時に「サクッ」とした感触と、おいしさを最大限に感じていただき、食べやすさを感じていただきたいためのこだわりです。
我が家の子供達も大好きです。「商品」なのでミミしか食べさせませんが、この「出来たて」には抜群の「風味」と「色合い」が在ります。
また今年の秋から東京「高田馬場」、早稲田大学近くに在る、日本茶カフェ「茶々工房」さんでもお取り扱い頂くこととなりました。
「森の改良手もみ茶」もお取り扱い頂いております。素敵な空間で、素敵な時間を過ごせる、とても素敵なお店です。
是非知って頂きたい「お店」のひとつです。
(茶々工房ホームページアドレス)
http://chachakoubou.com/