石松園の新茶2020スタート!! 新茶用語の基礎知識(2)「早生品種とは?」
2020年04月23日 18:26
石松園の高野です。
本日、石松園の新茶販売を開始させていただきました。
情勢への不安な気持ちと出来上がった新茶への自信を持ち、店先に新茶ののぼりを掲げてスタートしました。結果、いつものお客様にご来店いただき、本当に嬉しいスタートとなりました。
石松園2020年新茶第一号です。
この茶の品種は「さえみどり」です。
米の「こしひかり」や「あきたこまち」のように、茶にも「やぶきた」や「べにふうき」などのように品種があります。
茶(日本茶)の品種の代表というと「やぶきた」と言われ、日本で栽培されているお茶の品種の約8割が「やぶきた」と言われています。
他にも多くの品種があり、その数は農林水産省に品種登録されていないものもあわせると100種類以上あるとも言われています。
その中から、今年第一号は「さえみどり」です。
日本茶業中央会の「緑茶の辞典」によると、
「煎茶用品種。<やぶきた>と<あさつゆ>の交雑種。
農林水産省野菜・茶業試験場で育成。早生種、煎茶の色沢も明るい緑色。
香気、滋味ともに優れる。」とあります。
分かりやすく言うと、
「やぶきた」という品質極めて優良な正統派品種に、天然玉露とも呼ばれる淹れた茶の色がきれいな緑色とあま味とうま味が特徴の「あさつゆ」をかけ合わせてつくった、早生品種。
鮮やかな緑色と濃厚なうま味が特徴で、苦みが少なく幅広く人気がある品種であるということです。
この品種の特徴でもある「早生品種」とは?
「わせひんしゅ」と読みます。
上記した日本茶業中央会の「緑茶の辞典」によると、
『摘採時期が比較的早い品種。
一番茶の摘採時期については、<やぶきた>を<中>とし、それより3・4日~10日程度早いものを早生品種という。』とあります。
私の印象は、「この時期にしか味わうことのできない、今こそ旬な茶」です。
今、ここに在ることこそが全て。
逃したら再会できない茶といったイメージです。
茶には、「産地による違い」があります。
そして「品種による違い」があり「摘採した日時の違い」、「茶園の中のどの場所の茶葉かという違い」や、「加工日時の違い」、「栽培する人の違い」、「栽培された茶を仕上げる人の違い」などなど様々な条件を加えたり、掛け算していけば無限の違いがあると感じています。
大袈裟な言い方かもしれませんが、茶とはそこにかかわった人の気持ちやそのひとつひとつの手によって無限大にあるのだと思っています。
そんなおもしろい新茶の世界を、この新茶期という流れの真っただ中にいるからこそ!!という熱をもって、お伝えしたいと思います。