今日は、いつもと少し趣向を変えて描いてみたいと思います。
先日、お店に御婚約されたお客様がご来店されました。そして先方のご両親が御挨拶に来られるということになり、その席で飲むお茶が欲しいとのことでした。そしてお母さまから「さくら茶」を買うように言われてご来店されたのでした。

「さくら茶」とは、「桜湯」とも呼ぶ塩漬けにした桜の花をお湯に入れた飲み物です。お見合いや婚礼などの一生を決める祝いの席では、その場だけ取り繕ってごまかす意味の「茶を濁す」ことを忌み嫌うことから、祝いの席ではお茶を用いず、代わりの飲み物として桜湯を用いることが多いそうです。

また「桜花湯」も人気が在ります。「寿」の文字を昆布でかたどったお祝いのお茶です。

こうした古くから伝わる「行事」と「それに合わせた飲み物」があるということはとても素敵なことだと思います。風習が「文化」として伝えられているのです。私は今回娘さんに、それを言い伝えたお母さまは素敵だなと感じました。

お店でもよく、「こういう場合はどのお茶がいいですか？」という御相談をよく頂きます。
特に「お祝い」の場合は、前述したケースや、それ以外には「相手の方が好むもの」をお聞きして御提案させて頂くことが多いです。

また、例年11月後半から販売させて頂くクリスマスのお茶「ノエルノエル」と、

お正月のお茶「大福茶（おおぶくちゃ）」は定番商品として人気です。
（詳細はまた描きます。）

これからも、ひとりひとりのお客様の求めるものを提案できるように精進したいと思います。