お茶コラム

音楽と茶。 ~グリーン・デイ~

2017年06月02日 12:05

石松園の高野です。
一昨日31日をもって、抹茶の原料の碾茶以外の、
石松園の今季一番茶の仕入れがほぼ終了いたしました。

一番茶とは、その年最初に発芽した芽でつくるお茶のことです。
寒い冬を越えて、出てきた最初の芽と葉を摘み採ってつくります。

摘む時期は産地の気候の違いによりますが、鹿児島から始まるのが例年4月上旬、
そこから宮崎県、そして静岡県内でも早場所といわれる御前崎・相良・初倉、
磐田・袋井が4月中旬~下旬にスタートしていきます。
そして、4月下旬~5月には掛川から森町・川根、岡部町の山間地、
そして東部地区へと移行していき、5月下旬頃までが一番茶の摘採期となります。
ただ今年においては気候状況により、例年より10日ほど遅れました。
しかし今年も個性あふれる茶の顔ぶれで、とても賑やかな日々を過ごしています。

そんな顔ぶれの中から、今日は石松園の「水出し煎茶」にスポットを当てたいと思います。

近年「水出し緑茶」は注目されています。

よく言われていることは、

1.  あまくておいしい。(熱湯で淹れるとカフェインが浸出して渋みや苦みを感じることがあるが、
    低温だとあまみ・うまみ成分のテアニンが浸出され旨味が強くまろやかになる。)
2.  カフェインが激減。(上記理由からカフェインの浸出が抑制され、
   小さなお子さんや妊婦さん、お年寄りにも安心。)
3.  美肌・美白効果、老化防止。(加熱しないためビタミンCが壊れない。)
4.  免疫力アップ。(インフルエンザなどの感染症、花粉症などのアレルギー症状の抑制など。)
5.  抗酸化作用。(ポリサッカライドによる血糖値の上昇を抑制)  などです。

石松園の水出し煎茶は、「独自の栽培・製造によってつくる特別な茶葉」です。
一般的な茶葉とは異なる栽培方法で栽培しています。

それは新芽が出てから日光から遮る「遮光栽培(しゃこうさいばい)」という育て方です。
これは、抹茶の原料「碾茶」や「玉露」と同様で、
茶葉そのものに「旨み」と「甘み」を閉じ込めて、
茶葉を「青く」「グリーンに」するための栽培方法です。
またこの茶葉は、石松園指定茶園で栽培された、
「石松園の水出し煎茶」をつくるために栽培して頂いたものです。
        

    
この写真の中央を境に、左側は「遮光栽培した茶葉」、右側は「遮光栽培していない茶葉」です。
明らかに色が違います。そして、この色の違いが淹れた茶の色に直結するのです。

そして「製造」においては、「深蒸し製法」を取っています。
水で淹れた瞬間に、綺麗な緑色で、旨味や甘みを感じられる緑茶をつくるということを、
考えに考えた結果の製造方法です。
生産農家の方と、何度も話し合い、何度も失敗して、試行錯誤してつくってきました。
ある年には、蒸し時間が長過ぎたために細かくなり過ぎ、
30kgあった生葉が途中で飛んでしまい、出来たらいくらもなかったということもありました。
また、毎年同じようにできるとは限らず、
その年その年の気象条件や遮光のはじまりと終わりのタイミングによっても出来不出来が左右されてしまいます。

よくみかける「水出し煎茶」は、「粉茶やケバ茶」に「抹茶や粉末緑茶」を混ぜ合わせたというものが多いです。
この製造方法はローコストで製造できるというメリットがありますが、品質面におけるデメリットもあります。

まず、色は出やすいのですが、原料の性質上、短時間で黄色く変色してしまうということ。
そして、抹茶や粉末緑茶で色付けしているために、一回で色が出切ってしまうということです。
またこれも原料によりますが、茶本来が持つ「香気」や「滋味」を味わうことが出来ないということです。

それを、どうしたら克服できるかと生産農家の方々と取り組んでつくったのが、この「水出し煎茶」です。
石松園では、「リーフ(茶葉)急須で淹れるタイプ」と「ティーバッグ」の2種類の「水出し煎茶」をつくっております。

そして、それぞれ生産地・つくり方を変えています。
「リーフ」は、「滋味」を最重視しております。(遠州森町産 山の力強いかぶせ茶)
「ティーバッグ」は、「綺麗な色」を最重要視しています。(岡部町産 技の綺麗なかぶせ茶)

今回はその2種類をお楽しみいただきたいと思います。
そしてどちらも共通して、「一回でたくさん飲めること。」を意識しています。
上記したように、茶葉自体を青く栽培し、深蒸し製法で茶葉の成分が出やすく製造しているため、
水の中で茶葉をかき回したり、振れば振るほどに色と風味が出るように作っております。

ここ数日、気温も上がり暑い日が増えてきました。
今年の夏は、冷たくて絵の具のようなグリーンなお茶をどうぞ。

タイトルにしたグリーン・デイというバンドは、一見キャッチ―でポップながらも、
芯の強い意志を持ったバンドです。そんな想いを茶に込めました。

ネットショップ

ページトップへ

石松園銘茶本舗 静岡県焼津市栄町6-7-5 TEL:054(629)6123

お気軽にご相談ください お問い合せ

2013 (c) 石松園銘茶本舗 All Rights Reserved.