アタラシイ季節へ。
2015年02月08日 15:57
石松園の高野です。
昨日このコラムでも少し触れましたが、立春を過ぎた現在、暦の上では「春」を迎えました。
2月4日「立春」は、「八十八夜」「二百十日」「二百二十日」など、雑節の起算日(第1日目)となっています。
特に「八十八夜」は、「茶業」に関わる私たちにとって、とても大切な日であります。
「八十八夜(はちじゅうはちや)」は雑節のひとつで、立春を起算日(第1日目)として
88日目(立春の87日後の日)にあたります。
歌の詩にもあるように、その年の「茶葉」が、味も香りものりはじめ、まさに「旬」を迎えるのが
この「八十八夜」頃です。今年は五月二日が八十八夜です。
「森の改良手揉み茶」は山のお茶であるため、そこから少し後に「旬」を迎えますが、
静岡県内の主要産地ではこの「八十八夜」がまさに「旬」です。
八十八夜のそのあと3日ほどで「立夏」になるのですが、「八十八夜の別れ霜」
「八十八夜の泣き霜」などといわれるように、遅霜が発生する時期でもあります。
一般に霜は八十八夜ごろまでといわれていますが、「九十九夜の泣き霜」という言葉もあり、
5月半ばごろまで泣いても泣ききれない程の大きな遅霜の被害が発生する地方もあるということで、
そのための農家に対して特に注意を喚起するためにこの雑節が作られたとも言われています。
そしてこの2月前半は、「茶」の資材屋さんから今年の新茶の資材のパンフレットやサンプルが一斉に届けられる時期でもあります。
お茶を入れる袋・袋に貼るシール・袋をギフト用にセットする箱・包装紙・手提げ袋など、
すべてが新茶ムードいっぱいで華やかです。
石松園では、通年使用している資材をベースにしながら、この時期限定のパッケージも使用させていただきます。
特に新茶の袋はこの時期の「顔」になるため大切です。様々な資材屋さんから届いたパッケージを、上の写真のように、
どこから届いたかわからないようにランダムに並べて、全員がそれぞれイチバン気に入ったデザインに一票投票します。
不思議なことに、ここ数年全員一致で決まります。今年も即決でした。
それだけ全員の目線が同じであるということを嬉しく、そして有り難く思います。
今年の「新茶」に向けて、まだまだやるべきことは山積みですが、一歩一歩しっかりと、
ていねいに準備をすすめていきたいと思います。