あたらしいスイーツ、茶を通して出逢えた「〇〇〇スイーツ」。
2016年08月04日 18:09
石松園の高野です。
石松園が「静岡抹茶」に本格的に取り組むようになって、五年目となりました。
原料の碾茶(てんちゃ)を生産家の方から直接仕入れて、その碾茶を石臼で挽いて「抹茶」を製造して、
店頭に並べたり、様々なお客様に発送させていただくという形態ができて五年目です。
当初は、すべてが一からの勉強でしたが、知れば知るほどに栽培や製造に関わることができるようになり、
また、実際の現場での関わりをお伝えする中で、様々なご提案をさせていただくようにもなって参りました。
そして、様々なお客様と商品づくりに取り組むことができるようにもなってきました。
これは、「伊達巻(だてまき)」です。
ウィキペディア フリー百科事典によると、
伊達巻(だてまき)とは、卵料理のひとつで、伊達巻き卵とも、また長崎においてはカステラ蒲鉾とも呼ばれる。
伊達巻は、白身魚やエビの擂り身に溶き卵と出汁を加えてよくすり混ぜ、みりんや砂糖で調味して焼き上げる。
熱いうちに巻き簾(まきす)で巻いて形を整える。
家庭で作る場合はすり身の代わりに、入手が容易く同じ原材料を用いた魚肉練り製品のはんぺんを代用とすることがあり、
日本の正月の御節料理には欠かせない一品である。
とありました。
この「伊達巻」を、スイーツとして表現し取り組んでいらっしゃる、
老舗の伊達巻屋さん丸生食品さんという企業がこの焼津にあります。
そしてその若旦那、伊達巻コンシェルジュの松本さんからお話をいただき、
今回、静岡抹茶でお手伝いさせていただきました。
お正月のおせち料理はもちろんですが、今回はまた違った切り口で伊達巻を表現されるという企画です。
ふんわり・しっとりとした「伊達巻スイーツ」ということで、卵・砂糖・魚肉(たらのすり身)を主原料とし、
敢えて砂糖の分量を控えることで、素材の風味を大切につくられたそうです。
実際に食べてみると、自然なあまみとうまみが感じられる、とても上品でしっかりとした味わいでした。
また、抹茶をふんだんに使用して下さっていることで、抹茶の風味もしっかりと表現されていました。
世の中には「抹茶〇〇〇」というたべものはたくさんありますが、使用量が少なかったり、
純粋な抹茶を使用していないために、風味が感じられないというものが少なくありません。
また、抹茶ではなく粉末緑茶を使用しているケースも多々見受けられ、色や風味が抹茶とは異なります。
一般に「抹茶は苦い」というイメージがありますが、本当は「抹茶は旨い」です。
「和食」に欠かせない味の要素のひとつに『うまみ』があります。
もともと「味」というのは、
「甘味」「酸味」「苦味」「塩味」の4つで構成されていると考えられてきたそうですが、
1908(明治41)年に東京帝国大学の池田菊苗教授によって、
もうひとつの第5の要素『うま味』が発見されたのだそうです。
その後も、その研究は世界でも認められ、
1985(昭和60)年には『UMAMI』が国際的に使用されることとなったということです。
丸生食品さんは、現在「伊達巻スイーツ」という新企画を準備中で、
9月頃からパッケージやラインナップが揃い、本格的に始動されるそうです。
松本さんがつくるこの「伊達巻スイーツ」のイチバン素晴らしいところは、
彼、松本さんそのものが表れていると感じることです。
まじめで一所懸命で、やさしい味わいです。
私はこれからも、「茶」を通して様々な出会いや活動を、輪にしていきたいと思います。