お茶コラム

緑茶をちょこちょこ飲んで、免疫力向上を。

2020年02月29日 16:48

石松園の高野です。
ここ数日テレビなどで医師が「【コロナウイルス】への有効的な手段として、体内の免疫力を上げることが大切」と声をそろえています。
免疫力は20代をピークに低下していくとのことですが、食事などの生活習慣で回復・上昇させることができるそうです。

調べてみるとコロナウイルスの感染経路は大きく二つです。
「飛沫感染(せき・くしゃみなどでウイルスが空気中に飛散し、それを吸い込むことで感染すること)」と
「接触感染(感染者と直接皮膚や粘膜が接したり、感染者が触れた手すりやタオルなどを介して感染すること)」です。そのことから、感染を防ぐには手洗い・うがいの徹底が欠かせないということです。

ただ現実的に、外出してしまえば完全にウイルスをシャットアウトすることは不可能です。
そこで、感染する確率を下げること、体内の免疫力を上げるということが大切となってきます。
免疫力とは、「疫(病気)」を免れる力のことです。
外から侵入してくる細菌やウイルスを撃退したり、体内のがん細胞を退治したりするために、身体に備わっている防衛する力です。

<免疫力を上げるポイント>
(1)腸内環境を整える。
(2)粘膜を正常に保つ。
(3)内臓温度を上げる。
(4)血流を促進する。

(1)の腸は体内における最大の免疫器官だそうです。(2)の粘膜は体と外界の接点となるため、健康な状況を保っていないとウイルスや細菌が体内に侵入しやすくなってしまうそうです。
(3)については、内臓温度が1℃下がると免疫力が30%下がると言われているそうです。身体を内側から温めることが免疫力アップにつながります。
(4)は血流中には免疫機能を持つ白血球が存在し、白血球が体の中をめぐることで体内の異物を取り除いてくれるのだそうです。

そこで、医師が上げる「免疫力を上げる」食品を調べてみると、ヨーグルトや納豆、きのこ類、しょうがなどが上位です。
飲料としては「緑茶」がよく取り上げられています。

最近よく言われているのは、「緑茶にはポリフェノールの一種であるカテキンが何種類も含まれていますが、カテキンにはウイルスに対する「抗ウイルス作用」があるということです。
そうした観点からすると、「緑茶うがい」よりも、緑茶を数分に1回飲むといったような「ちょこちょこ飲む」ことが効果的であるといわれています。

さらに言えば、数あるカテキンの中でも「エピガロカテキンガレート(EGCg)」と「エピガロカテキン(EGC)」が重要です。

お茶に含まれるカテキンの約50%がエピガロカテキンガレート(EGCg)。
一番多い種類のカテキンです。
期待できる効果は、「アンチエイジング」です。
エピガロカテキンガレートには、抗酸化力があり、活性酸素を減らす役割があります。アレルギー抑制や、脂肪の燃焼にも効果があるともいわれています。
このカテキンは、温度が80度ぐらいのお湯で茶葉から一番多く抽出されます。
ということは、普通に煎茶として淹れれたものを飲んでいれば、
エピガロカテキンガレート(EGCg)は一番いい状態で摂取できるということです。

お茶のカテキンで2番目に多く含まれるのがエピガロカテキン(EGC)約10%です。
期待できる効果は「免疫機能のアップ」です。
エピガロカテキン(EGC)には、マクロファージを活性化させる機能があるといわれています。
「マクロファージ」とは、白血球の一つで細菌など体の中に入ってきた異物を退治してくれる細胞で、マクロファージが活性化するということは、免疫機能が高まるということです。
このカテキンを抽出するには温度が低い状態が必要です。
その温度は10度以下で、水出しや氷水出しした煎茶に多く含まれています。
お湯で抽出したお茶を冷やしてもダメです。この点にご注意ください。

 

お茶の起源をたどると、鎌倉時代に書かれた栄西さんの書に「茶は養生の仙薬、延齢の妙術なり。」とあります。
元々お茶の飲用の始まりはくすりとして始まりました。
そして、日常的にお茶を飲むことでたくさんのいいことがあると言い伝えられてきました。
こんなに何でもある現在であるからこそ、
こんな昔ながらに伝わるものこそおもしろいのではないかと、私は思っています。
故きを温ね新しきを知る。
僕は「茶」に出逢ってから、今まで知らなかったことや興味がなかったことに触れる機会が多くなりました。
これからも少しづつお伝えできたらと思っています。

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