お茶コラム

フランス人×日本茶=??

2013年12月17日 10:13

石松園の高野です。

今日はいつも通信販売で「お茶」を購入して下さっている横浜在住のお客様が「近くまで来たから。」と店にお立ち寄り下さいました。この方は50年以上石松園の「森の改良手もみ茶」を飲んで下さっています。今日もお店で「茶」を飲みながらお話をさせて頂きましたが、「今年の森の改良の100g600円はすごくおいしいよ。デパート何かの高いお茶よりもよっぽどいいよ。」と言って頂き、本当に心から嬉しく思いました。このお客様と石松園のお付き合いは50年以上になるということは、私よりはるか昔からこの「森の改良手もみ茶」を知っているのです。そういったお客様からほめて頂けることは私にとって一番嬉しく、幸せなことです。

そして今回は少し変わった「茶」を紹介したいと思います。

写真1

この「茶」の名前は「ノエル ノエル」と言います。
そしてこの茶は石松園で販売して3年目となりますが、唯一石松園で製造していない「茶」です。
この「茶」は「フレーバーティー」と呼ばれます。

この「茶」は、東京・吉祥寺に「おちゃらか」というお店を構えるフランス人ステファン・ダントンさんがつくった「茶」です。
彼とは3年前に静岡で開催された「世界お茶まつり」でお会いいたしました。もともとはワインソムリエとして日本にやって来られたそうですが、「茶」に出逢い、そして「茶」の世界に魅了されて現在が在ると言います。最初彼はこの「日本茶」を海外に知らせたいと考えたそうです。欧米人に「日本茶はすばらしいですよ。」と出すのは「ワインを飲みなれていない人にヴィンテージものを勧めるようなもの」だそうです。そして彼のソムリエという視点が、様々な楽しくおいしい「フレーバーティー」を生み出しているのだと思います。「相手が何を欲しているのかを考えること」が第一であるとおっしゃっていました。そこで、日本茶に「香り」をつけたり、「茶葉をブレンド」したり、「ハーヴ」などと合わせたりすることで飲みやすくし、気軽に飲むことが出来るようになれば、趣向の幅も広がり、いつか日本茶本来の味にたどりつくのではないかと考えたそうです。

また、日本で結婚式に出席された時、彼は本当に驚いたと言っていました。最近は車で移動される方も多いことから、ノンアルコールドリンク中心になりつつある中、メニューには「ミネラルウォーター」「烏龍茶」「コーラ」「コーヒー」はあるのに、なぜ「日本茶」がないのかということに驚いたそうです。そうした観点から「茶」に付加価値を付けた「フレーバーティー」を作ろうと考えたのだそうです。そうした彼の話は聞けば聞くほどに興味深いものでした。

この「茶」は、2種類の「紅茶」と「日本茶(静岡県産)」、「柑橘」、「香草」、「香辛料」(ローズレッド、ピンクペッパー、クローヴ、オレンジピール、シナモン、アラザン)で彩られた「茶」です。
見た目にも、香りにも、クリスマスムードが満点な「茶」です。

写真2

飲み方はオーソドックスに湯で淹れて飲んでもおいしいですし、水で淹れる「水出し」もおいしいです。
また、おもしろい飲み方としてはアルコールと割ってみたり、カクテルグラスに入れてカットして冷凍したフルーツを氷の代わりに浮かべるのもいいかと思います。「茶」をノンアルコールカクテルとして楽しむことが出来るのです。

写真3

伝統的な「茶」の世界をしっかりと探求しつつ、様々な提案もできるように在りたいと思います。

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